豊かな心を育む暮らし|02 人を嫌いにならないために——ハートフルに生きるということ
更新日:7 日前

昨日、親しい友人と話していて、「ハートフルに生きよう」という話になりました。
ハートフルに生きるとは、どういうことなのだろう。
そう尋ねると、友人はこう答えてくれました。
「人を嫌わない努力をすること」。
その言葉が、私の心に、静かに残りました。
人との関係の中で、嫌だなと感じることがあっても、何も言わずに、そっと胸の内にしまってしまうことがあります。
「こんなことを言ったら悪いかな」
「相手を傷つけてしまうかな」
「関係がぎくしゃくするのは嫌だな」。
そんな思いから、言葉にせずに我慢してしまうことは、誰にでもあるのではないでしょうか。
優しい人ほど、そうして飲み込んでしまうことが多いのかもしれません。
けれど、言葉にしなかった気持ちは、そのまま消えてなくなるわけではありません。
一つ、また一つと、心の奥に、静かに積み重なっていきます。
そしてある日、ふと、
「もう、無理かもしれない」
と感じてしまう。
相手からすれば、突然、距離を置かれたように映るかもしれません。
でも本人の中では、決して突然ではなく、ずっと前から小さな「嫌だったこと」が重なっていたのだと思います。
友人が言った「人を嫌わない努力をする」という言葉は、何でも許すことでも、嫌なことをただ我慢することでもないのだと、私は思います。
むしろ、その逆なのかもしれません。
嫌いになるほど溜め込んでしまう前に、
「それをされると、少し悲しい気持ちになります」
「その言い方は、少しつらかったです」
「こうしてもらえると、嬉しいです」
と、小さく伝えてみる。
そして、相手の考えにも、耳を傾けてみる。
もしかすると、相手には、まったく悪気がなかったのかもしれません。
こちらの受け取り方と、相手の思いが、少しすれ違っていただけなのかもしれません。
私自身、考えてみると、我慢することの方が簡単だと感じることがあります。
何も言わずにいれば、その場では波風が立ちません。
そして、どうしてもつらくなったら、静かに距離を置く。
その方が、ずっと楽に思えることもあります。
けれど、本当に大切な人との関係まで、それで終わってしまったら。
あとになって、「あの時、ちゃんと話してみればよかった」と思うこともあるのかもしれません。
私にとって、自分の気持ちを口に出して伝えることは、決して簡単なことではありません。
むしろ、かなり勇気のいることです。
相手がどう受け取るだろう。
嫌われないだろうか。
面倒な人だと思われないだろうか。
そんなことを考えているうちに、「まあ、いいか」と、自分の気持ちをしまってしまう。
でも最近は、それも少し違うのかな、と思うようになりました。
大切にしてくれる人を、私も大切にしたい。
できることなら、一時の感情で関係を終わらせるのではなく、長く付き合っていきたい。
そう思う相手だからこそ、時には勇気を出して、自分の気持ちを伝えることも必要なのかもしれません。
そして、それは相手を大切にすることだけではなく、自分自身を大切にすることでもあるのだと思います。
小さな違和感を、なかったことにしない。
「それはどういうこと?」
「私は、こう感じています」
そんなふうに、素直な気持ちを言葉にできていたら。
その先がどうなっていたのかは、誰にも分かりません。
それでも、もう少し早く、自分の気持ちに気づき、その気持ちを大切にできた場面も、あったのかもしれない。
今は、そんなふうに思います。
ハートフルに生きるということは、誰に対しても心を開き、すべてを受け入れることではないのでしょう。
自分の心の声にも、きちんと耳を傾ける。
相手を大切にしながら、自分のことも大切にする。
違和感を覚えたら、なかったことにしない。
大切な人だからこそ、嫌いになってしまうほど我慢する前に、できるだけ言葉を交わしてみる。
そして、相手もまた、こちらの気持ちを大切にしようとしてくれるのかを、静かに見ていく。
もしかすると、人との関係は、そうやって少しずつ育てていくものなのかもしれません。
もちろん、どれだけ丁寧に向き合っても、分かり合えない人もいるでしょう。
傷つけることを繰り返す人や、こちらの気持ちを尊重してくれない人からは、離れることが必要な場合もあります。
「人を嫌わない努力をする」ということは、誰とでも無理をして付き合い続けることではありません。
それでも、大切にしたいと思える人とは、簡単に嫌いになってしまう前に、少しだけ勇気を出してみる。
言葉にしてみる。
相手の言葉も聞いてみる。
そして、お互いに少しずつ分かり合っていく。
昨日、友人と話した「ハートフルに生きよう」という言葉は、私にとって、そんな意味を持ち始めています。
人を大切にすることと、自分を大切にすること。
その二つは、本当は、どちらかを我慢しなければ成り立たないものではないのかもしれません。
自分の心にも、相手の心にも、少しだけ丁寧に向き合ってみる。
みなさんは、大切にしたい人との間で、言葉にできずにいる小さな違和感、ありませんか。
今日も、心に光を。
T.Matsunaga
Founder & Representative / Best Brillanz


