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豊かな心を育む暮らし|06 生かさせていただいている

6 日前
読了時間: 4分


少し前まで、長く抱えていたことが、なかなか終わらないように感じていました。大変だったこともありました。失ったものもありました。悔しかったことも、悲しかったこともありました。その時には、その出来事の意味なんて、わかりませんでした。


ただ、時間が流れて、少しずつ区切りがついてくると、見え方が変わってくることがあります。あの時には見えなかったものが、今になって見える。あの経験があったからこそ、わかったこと。気づけたこと。手放せたもの。大切にしたいもの。そんなものが、少しずつ増えてきました。


過去を振り返ることはあっても、そこに心を置き続けない。悔しさも、悲しさも、怒りも、その時の自分の気持ちとして、きちんと受け止める。怒りを無理に消そうとするのではなく、「私は今、怒っているんだな」と気づく。そして、そこに心を置き続けない。誰かに向けた怒りを長く抱えていると、結局は自分の心の中に残り、自分自身を苦しくしてしまうことがあります。だからこそ、自分の心をいたわりながら、少しずつ前へ進む。それは、自分を大切にするための一歩であり、周囲の人を大切にできるようになるための一歩でもあるのだと思います。


私は、過去に心を縛られ続けることが、いちばん怖いのかもしれないと思っています。過去の中に生き続けてしまうと、目の前にある「今」が見えなくなってしまうからです。私が生きているのは、今だから。目の前にいる人を大切にする。今あるものを大切にする。そして、自分自身も大切にする。


そんなことを意識するようになってから、少しずつ、「ありがたいな」と思うことが増えてきました。朝、目が覚めること。温かいものを食べられること。仕事ができること。文章を書くことができること。何かを考えたり、つくったりできること。誰かと笑って話せること。そばにいてくれる人がいること。犬たちがいてくれること。植物を育て、花が咲くのを見守れること。季節が移っていくこと。家があること。仕事をする場所があること。穏やかな時間を過ごせること。どれも、当たり前のようでいて、本当は当たり前ではないのだと思います。


振り返ると、親身になって話を聞いてくれる人の存在に、あらためて気づかされた出来事がありました。信頼できる人が、本当にどれほどありがたい存在なのか。そのことを、身をもって知る経験でした。気持ちに寄り添ってくれる人。必要な時に、そっと支えてくれる人。自分自身も、よくここまで乗り越えてきたと思いますが、ひとりで乗り越えたわけではありません。話を聞いてくれる人、気持ちを受け止めてくれる人、信頼して相談できる人。そういう人たちの存在が、心の支えになっていました。人は、誰かに頼ることで弱くなるのではなく、信頼できる人とつながることで、また前を向けることもあるのだと思います。そして、信頼できる人とつながっていられることも、豊かさの一つなのだと思います。


これまでは、「生きている」という感覚の方が強かったように思います。でも今は、生かさせていただいている。そんな言葉の方が、自分の感覚に近くなってきました。自分ひとりの力だけで、ここまで来たわけではありません。友人や、仕事で関わってくださった方々。これまで出会った人たち。支えてくれた人。言葉をかけてくれた人。時には、厳しいことを教えてくれた人。そして、悲しみを通して、人の気持ちがわかるように導いてくれた人たち。顔も知らないご先祖さまたち。たくさんの人の命や時間や想いがつながって、今の自分がいる。




今を生きる。それは、過去を忘れることではなく、今ここにいる自分に気づくこと。そして、自分は多くのものに支えられながら、今日ここにいるのだと気づくこと。そのことが、我儘になるのではなく、社会と協調しながら、自分自身も幸せに生きていくための一つの知恵なのかもしれません。


生きている。というより、生かさせていただいている。最近は、その言葉が、静かに心に残っています。


みなさんは最近、「ありがたいな」と心から感じたこと、ありますか。


今日も、心に光を。

T.Matsunaga

Founder & Representative / Best Brillanz


 
 
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